今回はより具体的に、羽生氏がどのようにして藤井氏に勝利したのかを解説します。
前回の2023年版の記事を見た方は知っていると思いますが、
羽生氏はとても堅実に戦います。
そこで今回はその羽生氏がどう勝ちをもぎ取ったのかを具体的に解説します。
藤井聡太竜王と羽生善治九段の対戦は、将棋界にとって歴史的な出来事でしたよね。
世代やタイトル、棋風などが異なる二人の名人が激突したのですから、注目度は高かったのは当然です。
結果は、羽生氏が2勝1敗で藤井氏に勝利しました。
では、本題です。
どう勝ったのか?
まず、羽生氏は藤井氏の得意とする速攻戦を避けました。
藤井氏は若くて勢いがあり、鋭い攻めを得意としています。
そのため、羽生氏は序盤から積極的に駒を交換し、戦局を落ち着かせました。
これにより、藤井氏の攻撃力を削ぎ、自分の持ち味である終盤戦に持ち込みました。
次に、羽生氏は藤井氏の研究を見抜きました。
藤井氏は常に新しい手を考えており、その研究力は抜群です。
しかし、羽生氏もまた研究家であり、藤井氏の研究を予測しました。
例えば、第一局では藤井氏が新手として△3六歩を指しましたが、羽生氏はすぐに▲4五歩と反撃しました。
これは、羽生氏が事前に△3六歩を想定していたことを示しています。
また、第三局では藤井氏が△2八飛という驚きの手を指しましたが、羽生氏は冷静に▲2六歩と応じました。
これも、羽生氏が△2八飛を見越していたことを示しています。
最後に、羽生氏は終盤戦で巧みな手筋を見せました。
終盤戦では駒の価値や玉の安全性などが重要になりますが、羽生氏はその点で優れています。
例えば、第二局では▲6四角という手で角交換を仕掛けましたが、これは角だけでなく飛車も取れる可能性があることを見抜いていたからです。
実際に△6四角▲7四歩△同歩▲8五飛と進んで飛車取りに成功しました。
また、第三局では▲5五歩という手で玉の逃げ道を作りましたが、これは玉だけでなく桂も取れる可能性があることを見抜いていたからです。
実際に△同歩▲4四桂△同桂▲5四歩と進んで桂取りに成功しました。
以上のように、羽生氏は藤井氏に勝つために、戦型の選択、研究の見抜き、終盤戦の手筋など、さまざまな工夫をしました。
今回の対戦の勝敗は、羽生氏の経験と知恵が藤井氏の若さと才能に勝ったと言えるでしょう。
しかし、藤井氏もまだ成長途中であり、今後も羽生氏との対戦が楽しみですね。
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